竹炭に用いられる竹には、淡竹(ハチク)、真竹(マダケ)、孟宗竹(モウソウチク)がよく使われるようです。また、竹炭の用途に合わせて、同じ釜で低温度炭(400度)、中温度炭(600度〜700度)、高温度炭(1000度)で焼き分けができるのが大きな特徴です。ちなみに当社の用途は吸着用竹炭ですから中温度炭の範囲で炭焼きされます。 竹炭として炭焼き工程は、まず燻煙作業からはじまります。これは水蒸気を釜の内部で回流させながら乾燥させるもので釜の温度を1.5度程度づつ上げながら3〜4日かけて行います。つぎは炭化作業で、竹炭の用途に合わせて釜内温度を調節しながら40〜50時間ほどかけて炭化します。そして煙突から出る煙が無色になったら釜口や煙突を石や粘土で塞いで釜を密閉状態にして鎮火し、4〜5時間ほどかけて精錬、冷却します。
シックハウス対策に一役 浄化や消臭などの環境浄化作用が木炭より優れているとされている竹炭。 最近の研究でシックハウス症候群の原因となる科学物質の除去に大きな効果 があることが分かり、企業も竹炭の機能を利用した内装剤の開発を進めている。 新潟薬科大の及川紀久雄助教授(環境安全科学)はシックハウスの主な原因物質とされる ホルムアルデヒドやトルエンなどを竹炭と一緒に密閉容器(10リットル)にいれて濃度の変化を測定した。その結果 、わずか0.5グラムの竹炭で、厚生労働省の指針値の数十〜数百倍あった濃度が24時間後までには検出されないぐらいの低濃度に減ったという。 及川助教授は「竹炭は有害な化学物質を取り除く優れたフィルター機能を持っている。 炭の品質や部屋の環境などによるが、6畳のスペースに2キロほどの炭を置けば充分な除去効果 が期待できる」と話している。